2012年3月7日水曜日

溶融スラグ、8割が8000ベクレル超 県内、処分の見通し立たず (下野新聞 3月7日)


 福島第1原発事故による放射能汚染のため、県内4カ所の下水道処理施設に一時保管されている溶 融スラグは2月末時点で約2630トンあり、放射性セシウムの濃度が1キログラム当たり8千ベクレルを超えるものが約8割を占めていることが6日、分かっ た。8千ベクレル以上は「指定廃棄物」として国が直接処理することになっており、国は1月施行の放射性物質汚染対処特別措置法に基づき、年度内に処理方針 を決めるとしている。ただ処理先は県内の処分場が前提。県内に管理型処分場はなく、見通しは立っていない。

 県県土整備部によると、県内で保管されている1キログラム当たり8千ベクレル超の溶融スラグは約2170トン。ほとんどは原発事故直後の昨年春から夏に処理された。
 溶融スラグは、県下水道資源化工場(宇都宮市)で、下水汚泥を高温処理して製造される。建設資材などにリサイクルされてきたが、原発事故後、放射 性物質の検出で一時ストップした。現在、再利用できないものは県県央浄化センター(上三川町)、県北那須浄化センター(大田原市)、宇都宮市川田水再生セ ンター、那須塩原市黒磯水処理センターの計4カ所に分散保管されている。
 県は各施設で毎日、空間放射線量の測定を実施しているが、これまで測定された線量はスラグ搬入前と同レベルで推移している。 

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