2011年11月18日金曜日

県税収1075億円、平成で最低 本年度上半期 震災が財政を直撃 (下野新聞 11月18日)


 2011年度上半期(4~9月)の県税収入は、前年同期比3・5%(39億円)減の1075億5600万 円だったことが17日、県経営管理部のまとめで分かった。東日本大震災の影響などで企業業績や個人消費が落ち込んだことが主な理由。平成に入った1989 年以降では最低額で、震災が県財政にも影を落とした。下半期も円高やタイの洪水など企業業績の足を引っ張る要因があり、震災前に策定した本年度予算額 (2030億円)を達成できるかは不透明だ。
 平成以降では、これまで1994年度上半期の1111億2600万円が最も低かった。本年度はこれをさらに下回り、1100億円台を初めて割った。
 本年度上半期の県税収入を税目別にみると、最も多い自動車税が0・5%減の348億2100万円、個人県民税が3・5%減の254億8千万円、法人事業税が2・9%減の164億8千万円。
 不動産取得税は22・6%減の21億7千万円、地方消費税は11・4%減の91億900万円と、いずれも大幅に落ち込んだ。震災で土地・家屋の購 入や個人消費が落ち込んだためとみられる。一方、前年を大幅に上回ったのはたばこ税で、23・3%増の24億8800万円。昨年10月に実施された増税の 効果が出た。
 10年度の県税収入は、企業業績の回復を受け、当初予算(1945億円)を大きく上回る2051億円を確保した。県は、11年度も回復基調が続くとみて、ほぼ前年度並みの税収を見込んだが、震災で状況は一変した。
 上半期の実績は、すぐに予算の減額補正が必要なほど急激な落ち込みではなかったが、輸出関連企業の多い本県にとって、長引く円高や長期化するタイ の洪水被害は税収面からも大きな懸念材料だ。県税務課は下半期について「(震災、円高、洪水など)昨年に比べ不安要素が多い」と厳しい認識を示している。

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