福田富一知事は8日、県の2011年度9月補正予算に対する県議会各会派の要望に回答し、一般会計は約 67億円の規模となる見通しを示した。東日本大震災と福島第1原発事故に伴う対策費を盛り込んだことで、例年並みの規模だった前年度の約34億8千万円 (提案時)に比べ倍増した。福田知事は今後、国の第3次補正予算に呼応して追加補正を検討する考えも示した。9月補正予算案は9日に正式発表する。
4会派が要望した県グリーンスタジアムのJ1基準への改修については「栃木SCのJ1昇格は県民に明るい話題を提供し、地域経済活性化も期待される」として、スタンド増席の設計委託費350万円を計上する。
休業中の「井頭公園一万人プール」(真岡市)は、震災被害が比較的少なかった波のプールとちびっこプールの来季再開に向け復旧工事を行う。被害の大きいウオータースライダーや流れるプールなどは、復旧か新装かの両面で検討を進める。
知事は、最大会派のとちぎ自民党が上乗せ要望した県単公共事業費など計17億3520万円について満額回答した。三森文徳政調会長は「回答に満足 している」と評価したが、来年度以降に予想される税収減に危機感を表明。「新年度予算がしっかり組めるよう対応したい」と述べた。
その他の会派も知事回答を評価する声が多かった。みんなのクラブの高橋修司政調会長は「県執行部とは問題意識を共有している。知事の熱意を評価したい」などと理解を示した。公明党議員会の山口恒夫代表は「要望に最大限応えてもらった」と評価した。
民主党・無所属クラブの一木弘司代表は評価を留保し、「回答内容を検証したい」と述べた。
各会派によると、県単公共事業費は上乗せを含め計約22億円で、道路整備に約16億円、小学校の通学路対策と河川改修に約6億円。
このほか、放射性物質で汚染された牧草を市町が処理する際の助成費として3千万円が盛り込まれる。
0 件のコメント:
コメントを投稿